INTERVIEW&COLUMN

2017.11.21

リーディングドラマ「シスター」の公演記念インタビューvol.3

2004年にドラマ『WATER BOYS2』でデビュー。
その後、『魔法戦隊マジレンジャー』、『連続テレビ小説 ちりとてちん』などをはじめとして数多くの作品に出演。 現在はTV、映画、舞台と幅広く活躍中の橋本淳さんに演技や俳優業界についてインタビューしました。

———役との向き合い方で、橋本さんのルーティーンなどありますか?———

映像に関してですが、最初に台本をフラットに読みます。
役が分かっていてもいなくても、役の感情重視で読まず、小説を読むように眺めるんです。
全体の大枠と、このシーンで何を見せたいのかということが、引いて読まないとわかりませんから。
そこでブロック分けして理解した上で、今度は役で読みます。

自分のセリフを発するのは当たり前のことなんですけど、その理由を探る方が楽しくてこのフラットに読む癖が身につきました。
なんでこの役はこのセリフを発するに至るのかという経緯が分かるのが、「ト書き」「相手役のセリフ」「前のシーン」だと思うので。
そうすることで、自分の役に対して客観性が生まれるので、現場に行った時に自分が思ってるイメージと真逆の指示をされたときも柔軟に対応できるんです。
逆に「俺の役はこうだ!」と主観で読んでしまっていると対応ができない。
なので、映像に関しては、引いて見る、客観性の方を大事にしてます。

あとは舞台だと、主観をちょっと多めに読んだりとかもします。演出家さん次第で読み方を変えたりもしますね。

———そのやり方は自己流?———

自己流です。それができてるかできてないかわからないんですけど(笑)。
多分こういうものを求める傾向があるなと思って。
でもそれをやりすぎると型にはまり過ぎてつまらなくなるパターンもあるのでやりすぎず。
監督さんとかでも好みがありますから、その監督さんがどういう映画を撮っていて、どういうものを見ているかを調べるだけでも系統がわかります。

知識がないとダメだなと思っているので、役の準備の前にまず現場に入る準備もプレプレ稽古としてやっておかないとですね。
そうすると緊張しなくなるので現場が楽になります。
僕は緊張しいなので、楽しむ余裕をどれだけ残しておくかを重視しています。

———現場の前日はこういうことをやっているというようなことはありますか?———

曲を聞いています。
演じる役が聞いてそうな曲を聞きます。

———自分のテンションを上げるためにこの曲を聴くとかではなくて?———

僕はあまり音楽には詳しくないのでそういうことはしないですね。
演じる役が普段どういうものを調べてるのかなということを考えた時に、やっぱり曲について考えると割とすんなりいくなと思っています。

あとは、本当に真面目な役の時にはお酒の量も減りますし、タバコをやめたときもあります。

———結構日常の生活にも役が入ってきちゃうタイプ?———

役が抜けねえ!なんてかっこいいことは言わないですけど、自然とそうなっちゃいます。
やろうと思ってやるとどこかでストレスがかかってくるので、ぱっと思いついてこれいいかもなと思ったら、すんなりやってみますね。
合わなかったらやめます。

———その時点でその役として生きている瞬間が始まっていますね。———

この人が30歳の役だったら30年間どうやって生きてきたんだろうなと考えることから始めます。
深く掘り下げることはなく、ふとした時に考えるので、あんまり現場に入る前にこうしなきゃということはないですかね。

あとはルーティーンではないですけど、次やる仕事、例えば来年の仕事とか直近の仕事とかがあるときは、台本を全部カバンの中に入れてしまいます。
終わってない現場の台本は全部カバンの中に入ってます。
なんか怖くて。ふとした時に開きたいなと思って。
だからいつもカバン重いよねって言われます(笑)。
大して読まないときもありますが、かといってないと不安になってしまいます。
あー、今読みたかったなってなりそうな気がして。

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