INTERVIEW&COLUMN

2018.01.12

『サラバ静寂』という映画について-斎藤工さん-

「音楽が禁止された世界で、音楽と出会って魅了されてしまった若者たち(劇中では彼らのことを“ノイズ”と呼ぶ)」を描いた、僕の新しい監督・脚本作『サラバ静寂』(出演:吉村界人、SUMIRE、若葉竜也、森本のぶ/ 斎藤工 他)が2018年1月27日(土)より渋谷ユーロスペース他順次全国公開します。

このコラムを読んで下さっている皆様、新年明けましておめでとうございます。

2018年は『サラバ静寂』の公開に始まり、まだ情報公開前の短編作品の公開、そして新作長編映画の撮影、その他諸々…と色々ある予定ですが、一つ一つ丁寧に味わいながら、楽しみながらやっていこうと思っておりますので、未熟者ではありますが本年も何卒宜しくお願い致します。

新年一発目のコラムは斎藤工さんについて。

工さんは、今でも誰よりも映画を愛する映画少年なんだと思う。
工さんと初めて打ち合わせをした日、僕はまるで初めてカメラを触って、見よう見真似で初めての自主映画を撮る前のように「誰よりも面白い映画を作るぞっ」というワクワクに溢れまくり、その結果、僕は興奮しすぎて夜寝られなくなった。
それはきっと工さんの映画少年っぷりが僕にうつったからだ。

時間がなくて撮影地である群馬で行われた衣装合わせなんて、何も言わずとも沢山の自前の衣装や小道具をトランクに入れて持ってきて下さり(実際に劇中で工さん演じる杉村がつけているサングラスやピアスは工さんの私物です)、更にはシーンが変わるごとに飴やシャボン玉など様々な小道具をご自身で考え、買って持ってきて下さる。
しかも、それが却下されても絶対に嫌な顔一つしない。
そんな工さんと現場にいると、「次はどんな提案がやってくるのだろう」ってワクワクが止まらない。
現場がどれだけタイトでも、僕は工さんのおかげで映画少年で居れた気がします。
さすがに現場では、どれだけワクワクしてても寝たけど笑

あれだけ売れていてどんなに現場数を経験していても映画少年のままで、更にめちゃくちゃ多忙だろうにクランクイン前からクランクアップ後、というか今に至るまで定期的に連絡を下さり、僕の背中をそっと押してくれる。
一役者としてというだけでなく、映画人として、人間として、色々勉強させてもらいました。

そして、工さんとワクワクしながら共闘し、完成した『サラバ静寂』での斎藤工さん演じる杉村の狂気といったらもう…。
これが僕らのやりたいことだったんだ!!!と自信を持って言えます。
僕一人では絶対に辿り着けなかった場所に工さんが連れていってくれたんだろうなあ…。
手前味噌ではありますが、斎藤工さん史上、「最狂」という自信アリですので、是非、スクリーンでその姿をご確認いただけたら幸いです。

そして、今回のコラムで書かせていただいた斎藤工さんが「齊藤工」さん名義で監督された『blank13』も『サラバ静寂』公開の翌週から劇場公開します。

僕は一足先に試写会で拝見したのですが、工さんの優しい人柄が全編に漂う大傑作でした。
個人的には最後の煙草をくゆらせるシーンが本当に大好き。

是非1月27日~ユーロスペース他順次全国劇場公開の『サラバ静寂』と2月3日~シネマート新宿にて、2月24日より全国劇場公開の『blank13』併せてご覧いただけたら幸いです!
どちらの作品も一人でも多くの方に届きますように!!

『サラバ静寂』

出演:吉村界人、SUMIRE、若葉竜也、森本のぶ /斎藤工 他
1月27日(土)~渋谷ユーロスペース他順次全国公開。

https://twitter.com/saraba_seijaku
https://www.instagram.com/saraba.seijaku/

『blank13』

監督:斎藤工
出演:高橋一生、松岡茉優、斎藤工、神野三鈴、佐藤二朗、リリー・フランキー、大西利空 他
2月3日〜シネマート新宿にて、2月24日より全国劇場公開。

http://www.blank13.com/

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