INTERVIEW&COLUMN

2018.02.26

大崎章監督×松永大司監督 対談インタビュー 後編

ーーこれからどんな人たちと映画作りをしていきたいですか?

松永:僕がいつも思っているのは自分が背伸びをしなければいけない環境にいたいと思っていて。自分が一番上でやっていくというよりかは、自分がワクワクしたんですよ。スタッフに対しても、そうです。
厳しいことを言ったりするとは思うけど、色んな提案を聞いて、何かその人自身のなかのものが見えるといいですね。
だから、「トイレのピエタ」をやって、洋次郎と一緒に仕事をしたことが大きいんですけど、役者は素人ばかりを使うようになりました。
オーディションには、プロの人も呼ぶんですけど、素人の人の方が面白いんですよね。
繋がりとかも全部無視してやって、現場なんかは本当に大変なんですけど、それを差し引いても残るものは尊いと思うんですよね。
昨年夏に新しい作品を海外で撮ったんですけど、そのほとんどが素人さんですね。
役者って難しくて、自分も少しやっていたので思うところがあるのですが、ちゃんとやろうとするから、つまんなくなる。はみ出ない。
新人には言いたいこと言って欲しいんですけど、なかなか言えないですよね。
ただ、それでも私はこう思いますと、伝えられる人は残っていくと思います。

ーーこれからの映画作りや役者周りの環境はどのように変化していくと思いますか?

松永:僕はこの先どうなっていくかということはわからないですけど、この仕事で食べていける人を増やしていきたいと思っています。
それは役者やスタッフなど映画に関わる人すべてです。
副業をしなくてもやっていけるようにしていきたいと思っています。
予算的な体力はいまの日本にはないですけど、自分の現場は予算が少しずつ上がっていって、役者やスタッフにも少しでも多くのお金を渡せることができて、生活できるような環境にしてあげたい。
また、その環境は監督やプロデューサーが目指していかないとむずかしいのかなと思っているので、環境を提供できる映画作りをしていきたいと思っています。

ーー大手の映画会社の映画に関してはどう思いますか?

松永:商業性と作家性のある映画はハリウッドではできていて、自分はそういう映画をしてみたい。
そこを目指すために自分自身できることを模索することしかできないし、それで何か劇的に変わるという訳でもないと思うけど、動かないと何も生まれないので、やっていくのみです。

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