闇金融で生きる男たちを描きスマッシュヒットを記録したシリーズ最新作『闇金ドッグス7』が9月2日から公開されます。元ヤクザでラストファイナンス社長・安藤忠臣(山田裕貴)が、ホスト崩れの相棒・須藤司(青木玄徳)と共に、金と暴力の世界を突き進む姿を描いた本作。『7』ではラストファイナンスを辞めた須藤が、キャバクラで出会ったNo.1ホステスのエマ(逢沢りな)との切ないラブストーリーが描かれています。

安藤と須藤で主人公を交代する事も恒例となっている本シリーズで、『3』『5』に続いて主演を務めた青木さんに、撮影秘話や自身の俳優観などを語っていただきました。

ーーシリーズで初めてラブストーリーにチャレンジされていますが、どんな作品になったと思いますか?

青木:今回は債務者が小学生の頃の先生だったり奨学金という言葉の裏側だったりと黒い部分がだいぶごちゃまぜになっています。須藤自身も『5』から引きずっているトラウマみたいなものがある中で、恋の部分だけはピュアに見えるかなという感じです。色々なものがある中でどううまくまとめて終わらせるのかという部分は現場で考えるしかなくて、なかなか難しかったです。

ーーそういう時は撮影現場で話し合って決めてたり?

青木:撮影時間もタイトなのであまり話し合う時間はなかったんです。須藤は色を変えやすいキャラクターなので、現場で疑問がすごく生まれて。相手の芝居に対しての受け答えがメインになってきますし、その中で『5』からの忠臣と須藤の仲直りの流れだったりを考えたりして、答えを持って撮影に臨みました。監督と考えと違う事もありましたけど、きれいにまとまったと思います。

ーー登場する債務者によって毎回違う演技を求められる感じなんですね。

青木:須藤は全編通してけっこう振り回されているし、いつも悩んで答えが出なくてがむしゃらに生きていようとするので、大変ですよね(笑)。例えば、殴る場面でも須藤として「ここは殴っちゃだめと思います」とかギリギリのラインでやってはいけない部分を考えて言ってみたり、その逆もあったり。そのせめぎ合いみたいな感じがあるから見つけられるものもあるし、なかなか難しいキャラクターです。

ーーその難しさの中で須藤に対する答えみたいなものは見つかりましたか?

青木:須藤に対してというか、話の中での答えはしっかり持っています。今回も降りかかる問題が重いので、普通に生きていたら多分頭おかしくなってるだろうなと(笑)。演じる上でそういう問題と向き合ったり自分で調べるのも役者の仕事だと思います。僕も今年30歳になりますが、これからもっと演じる役柄も難しくなり、現実社会の問題や医者・警察を演じる機会も増えてくると思います。そう考えると、須藤というのは越えないといけない壁でもあります。須藤の役の立ち位置がラフな分、色々な事をさせていただいていて。『7』でもラストファイナンスを辞めた状況から始まるので、その分幅を広げて色々な事を試せるし、自分ってこんな表情をしているんだと見つけられる事もあるのでとても勉強させてもらっています。

ーー役作りを通して社会問題にも関心を持つ中で、変わった価値観はありますか?

青木:今までは何でもないニュースとして通り過ぎていたものが、「これだ!」と結構目にとまる部分もありますね。シリーズを通じて世の中の社会問題の全部が須藤に降りかかってくる可能性もありますからね(笑)

ーーそれだけシリーズを通して色々な経験をしてきた須藤ですが、『7』まで続いた人気の秘訣は何だと思いますか?

青木:面白いと思う人と、面白くないと思う人がはっきりと別れてそうなところじゃないですかね。だから、逆に違った切り口でいい意味で裏切ってみようと思って今回ラブストーリーをやってみたり。実際、『6』で忠臣の元カノが登場しますが、僕は須藤として見ていたので「忠臣って元カノと会う時はあんな顔するんだ」と思っていました。シリーズが続くと人ひとりの色々な面を見せていけるので、一回はまったらずっと見たくなると思います。

ーー安藤とは2人でおでんを食べながら須藤が「ニコニコスコスコ」って言うシーンは爆笑でした。あれはアドリブ?

青木:あれ…、(台本に)ありました(笑)。アドリブっぽく見えますが、ちゃんとありました(笑)

——そうなんですね(笑)。今回は特に 安藤と須藤が一緒にいるシーンが少なかったので、余計に二人の空気を感じられて面白かったです。

青木:(8月16日現在)僕はまだ完パケを観られていないですが、あそこで締まってくれたらいいな。でないと須藤がなんでトラウマを払拭できたかよくわからなくなると思っていましたから、そう言っていただけて安心しました(笑)