INTERVIEW&COLUMN
2017.11.25
日常 -『エキストランド』違う視点での映画づくり-
今回は監督作の話ではないのですが、現在ユーロスペース他にて全国公開中の坂下雄一郎監督『エキストランド』(出演:吉沢悠、戸次重幸、前野朋哉、金田哲(はんにゃ)他)に役者として出演しています。
この映画は、過去の失敗から映画を製作することが出来なくなったプロデューサーの駒田(吉沢悠さん)が、映画で地元を盛り上げたいと考える市民たちを騙して、自分のためだけに映画を作ろうと画策する。
初めのうちこそ、駒田の目論見通り自体は進んでゆくが、言いなりだった市民たちはやがてその横暴な振る舞いに疑問を感じるようになっていき、迎えた撮影最終日に自分たちが利用されていたことに気づいた市民たちは、一矢報いようとある計画を立てる…といったようなあらすじで、内容はコメディなのですがこの映画の脚本を読んだときはなかなか胸が痛かったです…。
なにせ僕は自分で映画を監督するし、『黒い暴動♥』では石川県の内灘フィルムコミッション、『サラバ静寂』では群馬の高崎フィルムコミッションにお世話になっていたので、自分自身も「映画だから」という名目で地方の方々のご協力を得てきました。
勿論、極力迷惑をかけないようにはしてきたつもりだけど、「俺は迷惑かけてない」なんてとてもじゃないけど、言い切れない。
今後なお一層気をつけなくては…。
それにしても、本作のプロデューサーである田中Pは前作『FIVE PERCENT MAN』では、僕をハードでギャラの安い環境でも監督についていく撮影監督役に、新作となる次作では地方の人たちを騙そうとするバンドマン役として起用してくれているんだけど、僕は田中Pに何か悪いことをしてしまったのだろうか…笑
さて、話を戻してエキストランドの現場はとてもアットホームな雰囲気で、スケジュールも無理がなく、ご飯も美味しく、最高な現場でした。
監督としてやっていくうえで、たまに違う部署(今回で言えば俳優部)に入って、違う視点から映画作りに参加するのも良い刺激になるなと改めて思いました。
逆に俳優部でやっている人ももしかしたら一度くらいスタッフとして現場に入ってみるのも良いのかもしれない。
演出部、制作部、衣装部、部署によって本当に見え方が変わってくるし、他の役者の芝居へのアプローチや立ち振る舞いなど見えてくるものは多いと思います。
ちょっと僕がバタバタしていてコラムを書くのが遅くなってしまったこともあり、3週公開していた『エキストランド』も12月1日で公開が終わってしまいます。
もしまだ未見の人がいたら是非是非観に来て下さいませ。
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