INTERVIEW&COLUMN

2018.02.22

大崎章監督×松永大司監督 対談インタビュー 前編

ーー「トイレのピエタ」で杉咲花をキャスティングした理由・惹かれた理由はどんなものがありますか?

松永:一年間くらいオーディションして、最終オーディションはエチュードで決めました。
5人くらいで皆それぞれに個性もあって実力もあるんですけど、「野田洋次郎をどれだけ震わせることができるか」これが野田洋次郎との相性を決めると思って、彼のポテンシャルを引き出せるような存在でないとだめだと思いました。
だから、オーディションの子も、スタッフも、何も聞いてない状態でエチュードをすることを、その場で決めました。
僕はエチュードをする時に、お互いの役者にそれぞれ違う設定を渡して、この状況だけに集中して、と言って、杉咲さんには隣の人にふっかける役を。
そして洋次郎は音楽活動をやっていて、もうすぐすごくいい曲が出来上がりそうなそんな状況にいるんだと。
お互いは相手が何をするか知らない中でやっていくんですけど、杉咲さんが演技すると、洋次郎の感情が本当に変わっていって。
その変わり様がすごくて、洋次郎のポテンシャルの高さを感じました。
それと同時に、それを引き出した杉咲さんとの相性の良さを感じたんですよ。他の人にも挑戦してもらっいましたが、杉咲さんが一番よかったです。野田洋次郎との相性で決めました。

僕は役者の一番拠り所であり、一番の敵は「シナリオ」だと思っています。
僕たちは次の瞬間に何が起こるのか分からないのに、役者はシナリオがわかっているので、次を追うんですよ。
一番いいのは、僕たちは「何を思ってその瞬間にそこにいるのか」だけを提示すること。
提示された役に向いてるかどうか、僕が言葉を足したりする時に、この人の振れ幅がどこまであるのか、と言うところを見たいんですよね。

ーートイレのピエタのサブキャストにも相当な役者さんが出演していますが、どのようなキャスティングだったのでしょうか?

松永:まず主役で洋次郎が決まって、あとは色んな縁ですかね。
演技に対して、理解を求めてくる人は多いかもしれないです。
でも、わからなくていい時もあると思うんですよね。
結論言うと、判断するのは、お客であり、監督だからです。
例えば、障害を持っている人がいたり、なにか隠したいことを持っている場合、びっこを引いてる役をびっこを引いてやっていると、それは違う。
そういう人は隠そうとするだろうから、隠すということが大事で、それをやるということ。
僕たちは普段嘘をついてる時もあるじゃないですか。
だから、その嘘を演じることが演技だなと思います。
この人物にとって、「嘘をついていることって何だろう」と探して、それをやるということ。
だから、その本質がきちんとわかってないといけないし、人間を見ていなくちゃいけない。
それをわかった上で、自分の役のことや他の役のことを知りたいという人がいたとしても、一周回って、元に戻らないといけない。洋次郎は嘘が見抜かれることがわかっています。
そこは役者は初心者でも普通の新人とは違うんですよね。セリフを言いながら、ちゃんと宏になっているんです。

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