INTERVIEW&COLUMN
2017.08.01
ミラーライアーを通じて日本の映画業界の役者の多様性が増してほしい
悔しい想いは嬉しい想いの何百倍もしてきた
様々なオーディションを受けさせてもらうも、まあ落ちる。 本当に落ちまくった。
「映画やりてえ!」とフラストレーションが溜まりまくった僕は、「着信アリfinal」で共演したメンバーと共に自主映画を作り出すことになる。
それが、初監督作品。
そこからは、その作品含め、何作かが海外映画祭に入選したりはしたものの、どうしても撮りたくて何年も何年も準備していた商業映画デビュー(する予定だった)作品はクランクイン直前で頓挫。
このときは本当に絶望したし、出演者やスタッフには申し訳なくて顔向けなんてできなかった。
到底他の企画を考えることなんて出来なかったけれども、生きていかなくてはならない……ということで、再びこの業界に戻ってくるまでの3年間は普通にサラリーマン(営業)やってました。
俳優として入った某現場で「お前なんかこれでセットしろよ」と言われて牛乳で髪をセットしたこともあるし、ゆうばり国際ファンタスティック映画祭では「宇賀那健一監督初期短編集」という仰々しいタイトルのイベントを開いてもらったにも関わらず、会場で笑っていたのは僕だけだったこともあります。
何が言いたいって、カッコ良いきっかけがあって映画に関わり出したわけでも、ずっとブレずに映画一本で生きてきたわけでもないし、悔しい想いは嬉しい想いの何百倍も沢山してきました。 でも、そんな僕だから作れる映画があると信じて、今も粛々と戦いながら映画作りをしています。
役者も、監督と同じように持って生まれたものや状況、そして経験してきたものを武器に出来る職業なはずなのですが、どうしてもその受け皿となる事務所が求める役者は偏りがち。
いわゆるカッコ良い、可愛い、エリートばかりをすくってしまいがちなのです。 だからこそ、それぞれの個性を切り捨てないmirroRiar(ミラーライアー)という場所が出来ることによって、より日本の映画業界における役者の多様性が増していけばいいなあと思います。
そうなればどんどん邦画の豊潤さも増していって、映画業界も盛り上がっていくと思うから。
このコラムでは、監督として入った現場や俳優として入った現場の話をつらつらと書いていこうと思います。
読む価値のあるコラムになるかは分からないけれど、僕なりの想いを真摯に書いていこうと思うので、気が向いたら読んでやってくださいませ。
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