INTERVIEW&COLUMN

2017.08.12

映画『ハローグッバイ』監督×プロデューサー×脚本家座談会

初監督作品『ディアーディアー』が第39回モントリオール世界映画祭に正式出品された菊地健雄監督最新作『ハローグッバイ』が、7月15日に公開されました。
mirrorliarでは本作の公開を記念し、監督の菊地健雄さん、プロデューサーの内田わかさん、脚本の加藤綾子さんの3名による座談会を実施しました。
今作の印象的なエピソードや企画発足のきっかけについてお話を聞きました。
後半では、「撮影中のエピソード」や、「お気に入りのシーンは?」といったテーマでトークしていただきました。
(※トップ写真左から菊地健雄さん、加藤綾子さん、内田わかさん)

ーー『ハローグッバイ』企画発足のきっかけを教えてください。

内田:今作の企画はSMAでこれからの俳優、女優とアーティストを映画の世界感に乗せて世の中に届けて行きたいということがベースにありました。
その中で女子高生2人のキラキラ感、ヒリヒリ感を映画の世界観の中でやりたくて萩原さん、久保田さんを選びました。
あとはミュージシャンの渡辺シュンスケさんの曲が世界観を映像に起こしやすい、浮かびやすい音楽だったのでうまくハマると面白いなと思って同時期に、菊地監督の『ディアーディアー』を映画館で見て、女性を描くのが上手なんだなと思いすぐにオファーしました。

ーー監督は女性の描き方について意識していることはありますか?

菊地:僕の映画だと、これは女性に限らないんですが、わかりやすい役は少なくてどこか悩みや闇を抱えている役が多いと思います。
自分自身もそういった役に興味があるのでキャラクターが揺れ動く瞬間、一筋縄ではいかない人を描くのは好きですね。
男から見ると女性はとても複雑だと思うので、女性を描くときは意識して繊細に取り組んでいます。

ーー加藤さんは今作の女性の描き方について意識した点はありますか?

加藤:表面上幸せそうだけど実は内心違うということは誰でもあると思うので、そこを描きたいというのは一つありましたね。
当初ははづきと葵の2人で考えていましたが、監督から彼女たちを揺り動かす存在があった方が感情の振り幅がでるのでは?というアイデアがでて認知症のおばあさんの役を追加しました。
女子高生2人だけだと17歳の世界だけでしか考えられないけど、監督のアイデアで幅広くいろんな世代の女性の心理を描けるようになりました。
女の人を描きたいというのがずっとあったので今回はそれをストレートにできた作品でしたね。

ーー今作で印象に残っている出演者とのエピソードはありますか

菊地:主演のお二人が短い撮影期間で成長してどんどん魅力的になっていったことですね。
この作品には、この時期にしか描けない彼女たちの、ある種ドキュメント的なものにしたいという思いもあったので。
もたいさんや脇を固める出演者の方との関係性で主演の2人が化学反応を起こすように魅力が増していったのは印象的でした。

内田:もちろんみなさん大事なパートではありますがその中でも、もたいさんに出演いただいたのはすごく大きかったです。
絵の中のイメージがそこで決まったなと思いました。
もたいさんがいることで主演の2人は成長できたし、映画の雰囲気も作られたと思っています。

加藤:私は主演の2人以外の出演者の方々が、80分という短い時間の中で自分の役を消化して自分たちの色んな面を理解して演じてくれたことが印象に残っています。

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