INTERVIEW&COLUMN
2017.08.18
藤井道人監督×阿部進之介×山田孝之 『デイアンドナイト』対談インタビュー【Vol.2】
ーーどんなキャラクターになりそうですか?
阿部:明石を見て同じ感覚になるのか、それとも全く違う感覚になるのか、両極端の気持ちを抱いてもらえたら嬉しいです。まだ準備稿の段階なのでこのぐらいしかお話できなくてすみません(笑)。少し話は逸れますが、倫理観って凄く難しくて、現代で良しとされていることって100年前とも100年後とも違うと思うんです。例えば江戸時代には自分の家族が殺されたら仇討ちをしていいという権利があったけど今は報復してはいけない。そんな風に法律に従って生きることは守られている社会とも言えますけど、時には“それって正しいのか?”と考えることも必要なんじゃないかなと。そういったことを『デイアンドナイト』に盛り込んでみようと思います。
藤井:まさにそうですね。誰かにとっての善は誰かにとっての悪でもある。基本的に我々はひとつの方向から善を定義するようなところがありますよね。でも実はそうじゃなくて、法律で決められたことが果たして全て善なのかと。今作と向き合ってきた3年の間に父親になったこともあって、倫理観が僕の中で変わってきているということもあります。
山田:この映画を通して言いたいことや感じてもらいたいことは色々ありますけど、それよりも単純に“あなたはこの映画を観てどう思うか?”という投げかけをしてみたいです。人生を変える一冊みたいな啓発本がありますけど、映画もそうであるべきだと常々思っていて、この映画で考え方が変わったとか色んなことを感じて欲しいです。
阿部:映画を観ることは自分を知ることでもあると思います。
山田:一度観た映画を5年後に観てみると全く違う感じ方をするのは、成長していく過程で色んなことを吸収したり失ったりしているからだと思うんですよね。とにかく『デイアンドナイト』を撮るのが楽しみです。
インタビュアー&テキスト/奥村百恵
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