WORKSHOP

2017.08.02

【映画にまつわるお仕事紹介】脚本家のお仕事って?

今回は映画の骨組みともいえる大事なお仕事・脚本家のお仕事について、文部科学省特別選定作品にも選出された「古都」の脚本も務めた眞武(またけ)泰徳さんにお話を伺います。

眞武泰徳(またけやすのり)

福岡県出身。
2013年よりandpicturesに参加。
脚本作品は、川端康成原作の「古都」、「ブーケなんていらない!」など。
脚本以外にも、映画・CM等のプロデューサーとしても活動。

──脚本家になったきっかけを教えてください。

眞武さん:以前は芸能関係の仕事をしていましたが、andpictures代表の伊藤主税さんに誘われて脚本家になりました。
学校に行って学んだ経験などはありませんが、もともと書いたり読んだりすることは好きだったので脚本家にチャレンジしました。

──そもそも脚本とはどういったものなのでしょうか?

柱書き、ト書き、台詞で構成されている映画やドラマなどの設計図です。

柱は場所と時間を指定する文、ト書きとは登場人物の行動を文章化したもので、台詞は人物の話す言葉です。

──どのように脚本は書いていくものなのでしょうか?

私の場合は映画の頭から最後までその順番に書いていきますね。
つまり、柱、ト書き、セリフの繰り返しを映画の最後まで書き抜きます。
脚本の仕事は十分に準備期間がある時もあれば、納期が短い急な依頼もあります。
脚本自体は脚本家だけで作るものではありません。
プロデューサーや監督と話しながら修正していきます。
それこそ今第何稿かわからないくらい書き直すこともありますし、全部書き直しになったこともあります。
いろいろな事情を加味しながら書いていくことが求められます。

──脚本家の仕事の流れを教えてください。

すでに企画がしっかり決まっている場合、企画がざっくりな場合、イメージのみの場合など、いろいろなステータスで脚本依頼が来ます。
内容も完全にオリジナルの場合もありますし、原作がある場合など様々です。もちろんこんなものを書きたいということを監督と相談するケースもあります。
そうした様々なケースに対応しながら脚本を書いていきます。
原作ものの場合は原作を読んで勉強することも大事です。
脚本の初稿ができてからも色々なケースがありますね。
例えば、最初からキャスティングが決まっている場合もあれば、脚本を役者に見せる形でキャスティングすることもあります。そのため脚本制作を急かされるケースも多いです。
どのケースにしても最終的には、監督やプロデューサーと相談しながら脚本の修正を重ねていきます。
脚本家の仕事は脚本させるまでがメインになるので撮影の立会いなどはあまりしません。

──脚本家の方の1日ってどのような感じですか?

締め切りが近いときはずっとパソコンに向かっていますね。3つくらいの脚本を掛け持ちしていることもあります。そういう時は1つできてもすぐに別の直しが来て、といった感じで大変です(笑)
そうでなくても毎日5時間は書くことは続けています。

──脚本家をしていて大変なことってありますか?

一番は「イメージはあるがどう脚本に落としたらいいか悩むこと」ですね。

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