INTERVIEW&COLUMN
2017.08.01
私は如何にして心配するのを止めてミラーライアーに書くことになったか。
『にがくてあまい』、『からっぽ』などを手がけ、2018年には『世界でいちばん長い写真』の公開も控えている映画監督・草野翔吾さんによる連載コラムが始まります。
俳優としての出口を見つける道筋をご自身の経験を交えてユーモアたっぷりにお伝えしていくコラムです。
第1回のテーマは「mirroRliar(ミラーライアー)との出会い」。 草野監督がmirroRliar(ミラーライアー)と出会いコラムを執筆するまでのきっかけを記します。
草野翔吾(くさのしょうご)
群馬県出身。
早稲田大学社会科学部在学中より、監督作が一般劇場で上映される。
2012 年公開の長編映画『からっぽ』が国内外の映画祭で上映。
2016 年には人気漫画を原作とした『にがくてあまい』を監督。
誉田哲也氏の小説を原作とした、『世界でいちばん長い写真』が2018 年公開予定。
THE BAWDIESのミュージックビデオをはじめ、映画以外の映像作品も多数手掛けている。
>Twitter
一度会うだけ会って断ろうと思っていた。
以前、上映会でお世話になった方から、「俳優、女優を目指す方々の為の連載コンテンツの執筆をお願いしたく、ご連絡させていただきました」というメールをいただいたのが、一ヶ月ほど前。 「一度、サービスの内容含め、お話させてください」だそうだ。 「嫌だな」と思った。私は文章を書くのがあまり得意ではない。
これを書いている今も、一人称は「私」がいいか「僕」か、それとも「俺」か、「ですます調」の方がいいのか、そのレベルで悩んでしまう。
悩んでしまうんです、俺は。
ただ、「嫌だな」と思った一番の理由はそこではない。
「また、夢を搾取する商売か」と思ったからだ。
ちょうど、その頃、ツイッターのタイムラインによく表示されていた広告が気になり、調べていたところだった。 曰く、「あの○○○(超有名俳優)をデビューさせた、有名映画監督が直接オーディション。次回作のメインキャストを緊急募集!」だそうだ。
何だか怪しさを感じる。主催している会社名で調べると、「オーディションは全員合格にしているようです」「レッスン費として72万円請求されました」など、胡散臭い情報が大量に出てくる。
この『ミライアmirroRliar(ミラーライアー)』もそういった類の話だと思ったのだ。 しかし、上映会でお世話になってる方を相手に、話も聞かずに断るのはさすがに失礼だろうと考え、一度会うだけ会って断ろうと思った。
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