INTERVIEW&COLUMN

2017.08.01

私は如何にして心配するのを止めてミラーライアーに書くことになったか。

「今、ツイッターで広告だしてるオーディションと同じじゃないんですか?」と。

待ち合わせた喫茶店には、三人の人がいた。
上映会でお世話になった方の他に、サイトの広報、そして「顧問」という肩書の名刺を持った高身長のイケメン……こいつが怪しいと思った。

高身長でイケメンで顧問だなんて、そんなふざけた話はない。神様がそんな不公平を許すはずがない。

もし何かの間違いで許したのだとしても、私は許さない。
なので、率直に「夢を持つ若者からお金を巻き上げる商売の片棒は担ぎたくないです」と言ってみた。

「今、ツイッターで広告だしてるオーディションと同じじゃないんですか?」と。

すると、顧問が自分のことを語り始めた。顧問は、元々俳優であったらしい。
最終的には誰もが知る大手事務所に所属していたが、その前は、どうやったら俳優になれるのかわからず、色々なことを試していたそうだ。

その中には、胡散臭いレッスンもあった。数十万円のレッスン料を払い、地方から各駅停車で東京に通い、最終的には野宿までしながらレッスンに通っていた。
だけど、レッスンが終わってみると、そこに俳優としての出口はなかった。
金を失い、入ってきたドアに戻っただけ。

「だから、僕は夢を持った人が、ちゃんと出口を見つけられるサイトを作りたいんです」と顧問は言った。

「俳優を諦めて、裏方に回る選択をしたのは辛かったけど、だからこそ腹を括ってやりたいんです」と。

完璧に心を揺さぶられていた。熱に浮かされたように「頑張りましょう!」「出口をみつけましょう!」などと言いながら、私は喫茶店を後にした。
あの勢いで、空気清浄機や浄水器を紹介されていたら、買っていたかもしれない。私はマルチ商法に引っかかり安い人なのかもと思った。

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