決闘の場合は相手のルーズソックスを取った人が勝ち！？

「私は中学時代、山形県のガングロギャルで顔に貼るシールを巡って河原で決闘してました」

監督作『クリスマスの夜空に』（出演：森岡龍　他）という映画のオーディションにおける木夏咲という女優の自己PRである。

………え？

当然のリアクションをした僕に対して、木夏咲は、
「シールにはランクがあって、サンリオが強いんです。１位がキティちゃんで、２位がケロッピで、２位がマイメロで、４位がネコで…」

ネコばっかじゃねえか！ そう突っ込む暇もなく木夏の説明は続く。

「決闘の場合は相手のルーズソックスを取った人が勝ちなんですけど、神経衰弱という選択肢もあって、ただそれは戦いを挑まれた上のランクの人が選ぶんです。私は川に引きずり込んで、ルーズが重たくて動きが鈍くなったところを狙うのが得意でした。審判は農協のじいちゃんで…」

最早何も理解できなかったし、頭に入ってこなかったが、そのとき僕はこう決めていた。

「次回作はガングロギャルだ！！」